今日は、令和1年度 第40問について解説します。
保険に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
① 保険とは、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度である。
② 賃貸不動産の経営において最も有用な保険は、保険業法上の「第二分野」に分類される損害保険である。
③ 地震、噴火又はこれらによる津波を原因とする建物や家財の損害を補償するものは地震保険と呼ばれ、現在の扱いにおいては、他の保険に関係なく単独で加入することができる。
④ 保険について貸主や借主に適切なアドバイスができるようにしておくことは、賃貸不動産経営に対する支援業務のひとつである。
解説
保険に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
保険とは、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度である。
〇適切です。
保険とは、将来起こるかもしれない事故や災害などの危険に備える、相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度です。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ②
賃貸不動産の経営において最も有用な保険は、保険業法上の「第二分野」に分類される損害保険である。
〇適切です。
保険商品は、保険業法上の分類により、第一分野(生命保険)、第二分野(損害保険)、第三分野(医療・傷害保険など)に分かれます。
第二分野は損害保険であり、偶然の事故により生じた損害に対して保険金を支払う保険で代表的なものは、火災保険、賠償責任保険、自動車保険などです。
選択肢の説明の通り、賃貸不動産の経営において最も有用な保険は、保険業法上の「第二分野」に分類される損害保険ですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ③
地震、噴火又はこれらによる津波を原因とする建物や家財の損害を補償するものは地震保険と呼ばれ、現在の扱いにおいては、他の保険に関係なく単独で加入することができる。
×不適切です
地震保険は、地震、噴火、津波を原因とする建物や家財への損害を補償する保険です。
火災保険に付帯して加入するものであり、単独では加入することができません。
つまり、地震、噴火又はこれらによる津波を原因とする建物や家財の損害を補償するものは地震保険と呼ばれ、現在の扱いにおいては、他の保険に関係なく単独で加入することができません。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ④
保険について貸主や借主に適切なアドバイスができるようにしておくことは、賃貸不動産経営に対する支援業務のひとつである。
〇適切です。
賃貸不動産経営には多様なリスクが存在しますが、保険に加入することで、それらのリスクを一定程度軽減・分散することができます。
保険は、保険会社の商品によって特性が異なるため、関係者に適切なアドバイスを行うためにはその内容をよく理解しておく必要があります。
なお、関係者に適切な情報提供をすることができるよう準備しておくことも、賃貸不動産経営に対する支援業務のひとつと考えることができます。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢③となります。
※公式テキストの記載に従い、選択肢④を改題しております。
本試験での出題「選択肢④:保険について貸主や借主に適切なアドバイスができるようにしておくことは、賃貸管理に係る支援業務のひとつである。」
最新試験により対応できるよう、公式テキストで採用している記述に従い、改題のうえで解説しています。
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